メーカー時代⑧
不動産の管理を一手にやる、ということになると、土地や建物のいわゆる「躯体」の管理だけに止まりません。人事異動に伴う社内組織改編により、ビル内の部署の移動を要すると、そのロジもやる必要があり、また書籍やキャビネ、パーテーション等の什器の移動・移設、情報・通信回線の切替えも同時に済ませなければなりません。その都度、当期予算をやり繰りして各種業者に発注し、移動の各部署に日程と作業要領を指示し、また移動作業は休日に行われることが多いので、当日は休日出勤して終了まで(時には夜中まで)監督する、ということになります。
社用車についても、リース契約・予算管理など、一とおりやりました。
また、各ビルの実情を把握している、ということから、エネルギー関係や環境関係の仕事もほぼ全て、回ってきます。環境省・経産省宛ての石油換算温室効果ガス排出量報告の他、PCB、アスヴェスト、フロンガス、水・電気、廃棄物、等々の環境負荷関係の管理と報告類(「(電子)マニフェスト」も)です。今風にいえば、SDGs関係の説明責任を大方、背負う仕事でした。
災害時への備えでは、非常用品の他、水と非常食の備蓄と取崩し(所定量の確保、賞味期限の管理と期限前の社員向け配布)、従業者安否確認システムの選定・導入、衛星電話の導入・管理、などなど、一般の社員なら気にもしないような仕事が、目白押しです。
物の管理だけではありません。総務の「宿命」ですが、慶弔対応、特に社葬の運営は大事業でした。
→ 次へ → ブログトップ → サイトトップ → 相続・事業承継ブログトップ → 略歴
Comments